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【応用情報技術者試験】多重区画方式

多重区画方式とは、コンピュータの主記憶装置(メモリ)を複数の領域(区画・パーティション)に分割し、それぞれの区画に異なるプログラムをロードして同時に実行(マルチプログラミング)する方式です。固定区画方式の一種で、複数のプログラムを同時に動かせる反面、区画サイズを超えるプログラムは実行できず、区画内の空き領域が無駄になることがあるという特徴があります。 

仕組みと特徴

  • 複数の区画: メモリ全体をあらかじめ決められたサイズの複数の区画に分割します。
  • マルチプログラミング: 各区画に別々のプログラムを配置することで、複数のプログラムが並行して(同時に)実行可能になります。
  • 固定サイズ: 区画のサイズは固定されており、プログラムのサイズが区画より大きい場合はロードできません。
  • 内部断片化: プログラムが読み込まれた後、区画内に残った小さなスペース(空き領域)は他のプログラムで利用できず、無駄になる「内部断片化」が発生します。
  • 管理の簡素さ: 仕組みが単純で管理しやすいというメリットがあります。 


4MB、8MB、16MBなど、異なるサイズの区画を複数設定し、それぞれの区画にプログラムを割り当てて実行します。小さなプログラムでも1つの区画を使ってしまうため、メモリの利用効率は良くない場合もあります。 

他の方式との比較

  • 単一区画方式: メモリ全体が1つの区画で、1つのプログラムしか実行できません。
  • 可変区画方式: プログラムのサイズに合わせて必要な分だけメモリを割り当てる方式で、内部断片化は少ないですが、外部断片化が発生します。 

多重区画方式は、より効率的なメモリ管理を目指す 可変区画方式 や ページング方式 などが登場する前の、初期のOSにおけるメモリ管理手法の一つです。 

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