【応用情報技術者試験】CCPM

CCPM(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)とは、エリヤフ・ゴールドラットが提唱したプロジェクト管理手法で、タスクのリソースの制約(クリティカルチェーン)に焦点を当て、バッファを集中管理することで、納期短縮と納期遵守率の向上を目指します。個々のタスクに安全余裕(バッファ)を設けるのではなく、プロジェクト全体や非クリティカルパスの合流点にバッファをまとめて管理する点が特徴です。

CCPMの基本的な考え方

  • クリティカルパスではなくクリティカルチェーンに注目する:従来のクリティカルパス法が作業の依存関係のみを重視するのに対し、CCPMではそれにリソース(人や設備など)の依存関係も考慮した「クリティカルチェーン」に焦点を当てます。
  • バッファの集約と管理:タスクごとに個別の安全余裕を設けるのではなく、プロジェクト全体に影響するクリティカルチェーンのバッファや、複数のパスが合流する部分のバッファ(合流バッファ)を戦略的に配置します。
  • バッファの進捗をモニタリングする:プロジェクト全体で使用されるバッファの消費度合い(フィーバーチャートなど)をモニタリングすることで、プロジェクトの危険度や遅延を早期に発見し、対応します。

CCPMのメリット

  • 納期短縮と納期遵守率の向上:プロジェクト全体の制約を特定し、バッファを最適化することで、効率的なプロジェクト遂行が可能となり、工期短縮と納期遵守率の向上が期待できます。
  • 全体最適化:個々のタスクの最適化ではなく、プロジェクト全体の視点から制約条件(ボトルネック)を特定し、全体を最適化することで、スループットの向上が図れます。
  • 隠れたバッファの活用:個々のタスクに存在する「隠れたバッファ」を見える化し、プロジェクト全体で活用することで、予期せぬ遅延にも対応しやすくなります。

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