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【応用情報技術者試験】残留リスク

残留リスクとは、リスク対策(リスク低減策や管理策)を実施した後でも、完全にはなくならずに残ってしまうリスクのことです。これは「残存リスク」や「保有リスク」とも呼ばれ、対策の限界、コスト、技術的制約などからゼロにできないリスクを指し、製品の安全情報(注意書き)や情報セキュリティ対策後に残るリスクなどが具体例です。 

残留リスクの具体例

  • 情報セキュリティ: パスワードを設定しても、推測されたり、のぞき見されたりするリスク。
  • 製品安全: 本質的安全設計や保護手段を講じても、完全に危険がなくなるわけではなく、「注意」として残るリスク。
  • 組織運営: 対策を講じても、予期せぬマスコミ報道など、新たな問題として残るリスク。 

なぜ残留するのか

  • 対策の限界: 対策には費用や時間がかかり、完璧にはできないため。
  • 未知のリスク: 対策後に新たなリスク(コントロールギャップ)が発生する可能性。
  • 許容範囲: 損失が小さすぎるリスクや、対策コストが損失を上回るリスクは、あえて「保有」する(受け入れる)判断がされる。 

関連するリスクの概念

  • 固有リスク: 対策を講じる前の、本来持っているリスク。
  • 統制リスク: 内部統制の不備によって生じるリスク。
  • 残留リスク: 固有リスクに統制が施された後、それでも残るリスク。 

残留リスクは、リスクマネジメントにおいて「リスクをゼロにする」のではなく、「許容できるレベルまで低減させ、残ったリスクを管理・保有する」という考え方に基づいています。 

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