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【応用情報技術者試験】プロジェクトマネジメントを学ぼう!      ~第5章~プロジェクトタイムマネジメント

プロジェクトマネジメントとは、特定の目的を達成するため、スコープ(範囲)、コスト、品質、スケジュール(納期)などの要素を計画・実行・監視・制御し、限られたリソース(人・物・金)を最大限活用して成功に導くための体系的な手法・活動です。明確な「目的」と「期限」があるプロジェクトを成功させるために、進捗管理、リスク管理、コミュニケーション、リーダーシップなどが重要視されます。

画像参照:https://backlog.com/ja/blog/what-is-project-management/

PERT

PERT(パート)とは、Program Evaluation and Review Technique(プログラム評価レビューテクニック)の略で、プロジェクト管理で使われる手法です。タスクの依存関係を図(PERT図)で視覚化し、各作業の所要時間を見積もり、プロジェクトのクリティカルパスを特定・管理することで、効率的なプロジェクト遂行を目指します。特に、所要時間の不確実性が高い研究開発などで、リスクを評価しながら現実的なスケジュールを組むのに有効で、1950年代にアメリカ海軍で開発されました。 

主な特徴と目的

  • タスクの依存関係の可視化: 「前の作業が終わらないと次の作業が始められない」といった関係性を矢印で結んでネットワーク図(アローダイアグラム)を作成します。
  • 時間見積もりの確率的アプローチ: 楽観値(最短)、最頻値(最も可能性が高い)、悲観値(最長)の3つの時間を見積もり、統計的に期待値を算出します。
  • クリティカルパスの特定: プロジェクトの開始から終了までで最も時間がかかる経路(クリティカルパス)を見つけ、その工程を重点的に管理します。
  • リスク管理: 完了確率を考慮した日程計画が可能で、不確実なタスクのリスクを定量的に評価できます。 

アローダイアグラム

アローダイアグラムとは、プロジェクトの各作業を矢印(アロー)で、作業の開始点・終了点を丸(ノード)で結び、作業の前後関係、所要時間、全体の流れを視覚的に表現する図で、PERT図とも呼ばれます。プロジェクトの全体像を把握し、ボトルネック工程の特定、最短工期の算出、スケジュールの進捗管理に役立ち、計画立案や効率化のために用いられます。

画像参照:https://takuminotie.com/blog/quality/%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0%E6%B3%95%EF%BD%9C%E7%9F%A2%E7%B7%9A%E5%9B%B3/ 

主な構成要素

  • 丸(ノード): 作業の開始点や終了点を示します。
  • 矢印(アロー): 各作業そのものを表し、矢印の上に作業名や所要日数を記入します。
  • 破線矢印: 実際には存在しないが順序関係を示す「ダミー作業」を表し、所要日数は0日です。 

わかること

  • 作業間の前後関係: どの作業が終わったら次の作業を始められるかが一目でわかります。
  • クリティカルパス: プロジェクト全体の最短期間を決める、遅れが許されない一連の作業経路です。
  • 余裕時間: クリティカルパス以外の作業にどれくらいの時間的余裕があるか(余裕度)がわかります。 

メリット・用途

  • 全体像の把握: プロジェクト全体の流れと構造が視覚的にわかりやすくなります。
  • 効率的な計画: クリティカルパスを特定し、工程短縮の検討やボトルネック工程の改善に活用できます。
  • 進捗管理: 予定通りに進んでいるか、遅れが許容範囲内かを判断するのに役立ちます。 

ガントチャートとの違い

  • アローダイアグラム: 作業の「順序関係」や「依存関係」を重視し、フローチャート形式で全体像を把握するのに向いています。
  • ガントチャート: 作業の「開始日」「終了日」「期間」を棒グラフで表し、各作業の実施状況を詳細に管理するのに向いています。 

ポイント
最早結合点時刻:複数の矢印の合流点は、計算結果が最も小さいものを採用し計算する。
最遅結合点時刻:複数の矢印の合流点は、計算結果が最も大きいものを採用します。

クリティカルパス

クリティカルパスとは、プロジェクト全体を完了させるために最も時間のかかる一連の作業経路(最長経路)のことで、この経路上の作業が遅れるとプロジェクト全体の納期に直接影響します。主にプロジェクト管理で使われ、遅れが許されない「命運の道筋」として、どこに注力すべきかを示す重要な概念です。 

  • 定義: プロジェクト内の全タスクを洗い出し、同時並行で進む作業を除いた中で、最も長く時間を要するタスクのつながり(最長経路)。
  • 重要性: クリティカルパス上のタスクが1つでも遅れると、プロジェクト全体の完了が遅れるため、最も注意深く管理・監視されるべき部分です。
  • 目的: プロジェクトの最短完了期間の見積もり、ボトルネックの特定、リソースの最適配分、遅延リスクの早期発見と対策。
  • 可視化: PERT図(アローダイアグラム)などで視覚化され、管理されます。 

ポイント

■ コア概念(まずここを押さえる)

① アクティビティ(作業)の関係

  • FS(Finish-to-Start:終了-開始:先行タスクが終了したら、後続タスクを開始できる。
  • SS / FF / SF:たまに出るので違いだけ覚える

SS(Start-to-Start:開始-開始):先行タスクが開始したら、後続タスクも開始できる。
FF(Finish-to-Finish:終了-終了):先行タスクが終了するまで、後続タスクは終了できない。
SF(Start-to-Finish:開始-終了):先行タスクが開始したら、後続タスクを終了できる。

👉 試験では「どの順番になるか」を問われる


② ネットワーク図(PERT図)

作業の流れを図で表したもの

  • ノード:イベント(開始・終了)
  • 矢印:作業
  • 所要時間が書かれる

👉 最短で終わるルート=クリティカルパス


③ クリティカルパス(最重要)

  • プロジェクト全体の最短所要時間を決める経路
  • 余裕(スラック)が0の経路

👉 ここが遅れると全体が遅れる


④ スラック(余裕時間)

  • 作業がどれだけ遅れてもOKか

計算イメージ:

  • スラック = 最遅開始 – 最早開始

👉 スラック0=クリティカル


■ 計算問題の最重要公式

ここは得点源です

● 最早開始時刻(ES)

前の作業の最早終了の最大値

● 最早終了時刻(EF)

ES + 作業時間


● 最遅開始時刻(LS)

後ろから計算

● 最遅終了時刻(LF)

次作業のLSの最小値


■ 頻出テーマ(ここ出る)

① クリティカルパスを求める問題

→ ほぼ毎回出るレベル

② スラックを求める問題

→ クリティカル判定とセット

③ 工程短縮(クラッシング)

  • どの作業を短縮すべきか
  • コストとのトレードオフ

クラッシング
プロジェクトの遅延を挽回・回避するため、主に「クリティカル・パス(最長経路)」上のタスクに追加の人員やコスト(資源)を投入し、最小の追加コストでスケジュールを短縮する手法です。


■ 実務系(理論問題)

● ガントチャート

  • 作業の進捗を横棒で可視化

● マイルストーン

  • 重要な節目(中間目標)

● スケジュールベースライン

  • 基準となる計画

👉 「変更管理」とセットで出る


■ よくある引っかけ

  • クリティカルパスは1本とは限らない
  • 最短経路ではなく「最長経路」
  • スラックはマイナスにならない(基本)

■ 試験での解き方テンプレ

① 前から順にES/EFを計算
② 後ろからLS/LFを計算
③ スラック(余裕時間)を出す
④ 0のルート=クリティカルパス


■ 得点戦略(重要)

  • 計算問題は確実に取りに行く
  • 図を書けばほぼ解ける
  • 1問あたり3〜5分で処理できるように

■ 仕上げアドバイス

この分野は
👉「理解」より「慣れ」が重要

  • 5〜10問解けばパターン固定
  • 図を書かないとミスる

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