アンテナコイルとは、電磁誘導方式による通信で、磁界を受信・送信するアンテナとして機能する部品です。導線を巻いたコイル部分から構成され、特に自動車のスマートキーやLF帯RFIDなど、限定エリアでの通信や距離測位が必要なアプリケーションで活用されています。
アンテナコイルの仕組み
- 磁界の送受信:送信アンテナから発せられた磁界が受信アンテナのコイルを貫くと、誘起電圧が生じて信号を送ることができます。逆に、空間の磁界がコイルを貫くことで受信アンテナに信号が誘起され、電波を受信します。
- 電磁誘導:この現象は電磁誘導と呼ばれ、コイルと磁界が相互作用することで電磁波のやり取りを行います。
主な用途
- スマートキー:自動車やバイク、住宅のスマートキーで、特定エリア内での通信や電池を節約するためのWake up機能に利用されています。
- LF帯RFID:磁界を利用した通信技術で、スマートキー以外にも入退室管理システムなどにも使われます。
特徴
- 距離測位精度:磁界の通信では反射や回折の影響が少ないため、送信アンテナを中心とした等間隔な通信エリアを作りやすく、強度測定による距離測位に適しています。
- 共振回路:アンテナコイルは共振回路としても機能し、コンデンサと組み合わせて特定周波数の信号を効率よく送受信するために用いられます。
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