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【応用情報技術者試験】ポーリング方式

ポーリング方式(ポーリング)とは、主となるシステム(ホスト)が接続された複数の機器やプログラムに対して、定期的に「データや要求がありますか?」と問い合わせを行い、必要な送受信や処理を行う通信・制御方式です。機器間のデータ競合を防いだり、機器の稼働状態を確認したりする目的で利用され、シンプルな実装が可能ですが、タイムラグが発生する、通信トラフィックが増えるなどのデメリットがあります。

ポーリングの仕組み

  1. 1. 主(ホスト)からの呼びかけ:ネットワーク上のホストコンピュータが、接続されている各端末(クライアント)に対して、定期的に「データの送信要求があるか」を問い合わせます。
  2. 2. 端末の応答:端末は、データの送信要求があれば応答し、データがあれば送受信が行われます。要求がない場合は、次の端末への問い合わせに移行します。
  3. 3. 繰り返しの実行:このプロセスを繰り返し、すべての端末の状況を順に確認していきます。

利用される主な状況

  • 通信の競合回避:複数の端末が同時にデータを送信しようとすると競合が発生するため、ポーリングによって送信順序を制御します。
  • 稼働状態の監視:ネットワーク機器やシステムが正常に動作しているか、定期的に問い合わせて確認します。
  • 状況の確認と同期:完了待ちの状態など、相手がどのような状況にあるかを確認し、同期を取るために利用されます。

ポーリングのメリット

  • シンプル:システムがシンプルで実装しやすい。
  • 確実な状態把握:イベント駆動型の通知が利用できない環境でも、確実に最新の状態を把握できる。

ポーリングのデメリット

  • タイムラグの発生:端末はホストからのポーリングを待つ必要があるため、処理に遅延が生じることがあります。
  • 通信負荷の増加:問い合わせの回数が増えると、通信トラフィックが増加し、サーバーに負荷がかかる可能性があります。
  • 遅延した状態認識:問い合わせ間隔が短いほどリアルタイム性が高まりますが、機器の状態の変化を知るのが遅れる場合があります。

割り込みとの違い

  • ポーリング:問い合わせ側が主導権を持ち、定期的に機器の状態を確認する方式。
  • 割り込み:機器がイベント発生時に通知を送信し、通知を受けた側がその処理を行う方式で、即座に反応できる点がポーリングとの違いです。

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