経済的発注量(EOQ)とは、発注費用と在庫維持費用の合計を最小にする発注量のことです。発注量を多くすると発注費用は減りますが在庫費用は増え、発注量を少なくすると在庫費用は減りますが発注費用が増えるというトレードオフの関係にあるため、両者のバランスが取れる最適な発注量を求めるための指標です。
経済的発注量(EOQ)の概要
- 発注と在庫費用のバランス:発注回数を減らすために一度にたくさん発注すると、在庫にかかる費用(保管費用など)が増加します。逆に、在庫費用を抑えるために少量ずつ発注すると、発注費用(発注手続きにかかる費用など)が増加します。経済的発注量は、この2つの費用が最も合計で小さくなる点を示します。
- 目的:過剰在庫や品切れを防ぎ、在庫に関する総コストを最小限に抑えることを目的とします。
- 別名:「経済的ロットサイズ」とも呼ばれます。
- 計算式:以下の式で計算されます。

経済的発注量の考え方
- トレードオフの関係:発注量が増えると、発注費用は減少し、在庫費用は増加します。発注量が減ると、発注費用は増加し、在庫費用は減少します。グラフで考えると、発注費用は右肩下がりの曲線、在庫費用は右肩上がりの曲線になり、両者の合計が最小となる点が経済的発注量です。
- 最適な発注量のポイント:経済的発注量は、年間発注費用と年間在庫費用が等しくなる点として求められることもあります。

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