セキュアブートとは、コンピュータの起動時に、信頼されたソフトウェアのみを実行させることで、マルウェアなどの不正なプログラムが実行されるのを防ぐセキュリティ機能です。具体的には、OSの起動プロセスでデジタル署名を確認し、不正なソフトウェアを排除します。
セキュアブートの仕組み
セキュアブートは、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)というファームウェアの機能の一つです。UEFIは、従来のBIOSに代わる新しいインターフェースで、セキュアブートはUEFIのセキュリティ機能として実装されています。
セキュアブートの仕組みは以下の通りです:
1. デジタル署名の検証:起動時に、ブートローダーやOSカーネル、デバイスドライバなどに付与されたデジタル署名を、UEFIに組み込まれたデジタル証明書で検証します。
2. 信頼性の確認:デジタル署名が有効であれば、そのソフトウェアは信頼できると判断され、起動が許可されます。
3. 不正なソフトウェアの排除:デジタル署名が無効な場合、または署名がない場合は、不正なソフトウェアとみなされ、起動が拒否されます。
セキュアブートのメリット
セキュアブートを有効にすることで、以下のようなメリットがあります:
- マルウェア感染の防止:ブートプロセスで不正なソフトウェアの実行を阻止することで、マルウェア感染のリスクを低減できます。
- 改ざんされたソフトウェアの実行防止:ソフトウェアが改ざんされていないことを確認できるため、不正な改ざんによる被害を防ぐことができます。
- システムの安定性向上:不正なソフトウェアの実行を阻止することで、システムの安定性を向上させることができます。
セキュアブートの注意点
セキュアブートを有効にすると、一部の仮想化ソフトウェアや、セキュアブートに対応していないOSの起動が制限される場合があります。
セキュアブートの有効化/無効化
セキュアブートは、UEFIの設定画面で有効/無効を切り替えることができます。
Windows 11とセキュアブート
Windows 11をインストールするには、セキュアブートが有効になっている必要があります。
セキュアブートの状態確認
Windowsのシステム情報で、セキュアブートの状態を確認できます。
セキュアブートとトラステッドブート
セキュアブートは、Windows 11に搭載されているセキュリティ対策の一つであるトラステッドブートと連携して、システムの起動をより安全に行うための仕組みです。
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