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【応用情報技術者試験】コンピュータ構成要素とハードウェアを学ぼう!     ~第5章~メモリとストレージ

メモリ(RAM)は、スマホやPCでアプリを動かすための「一時的な作業スペース(机)」で、電源を切るとデータが消える揮発性メモリです。一方、ストレージ(ROM)は、写真やアプリを永続的に保存する「引き出し」にあたり、電源を切ってもデータは消えません。 

画像参照:https://www.crucial.jp/articles/about-memory/computer-terminology-a-glossary-of-memory-terms

ROM

ROM(Read-Only Memory)は、データを読み出し専用で保持する不揮発性メモリです。電源を切ってもデータが消えず、主にシステム起動プログラム(BIOS)やファームウェアの保存に使用されます。スマホの文脈ではストレージ(アプリや写真の保存領域)を指し、スラングでは「ROMる(読むだけ)」という用法もあります。 

主な概要と特徴

  • 定義: Read-Only Memoryの略。読み出し専用メモリ。
  • 不揮発性: 電源を切っても保存されたデータは消えない。
  • 用途: 製造時や起動時に必要なプログラムの保持(マスクROM、EEPROMなど)。
  • スマホにおけるROM: 日本では一般的に「ストレージ(データ保存領域)」と同じ意味で用いられ、64GB〜512GBなどの容量で表される。
  • RAMとの違い: RAMは高速な作業用一時メモリ(電源OFFで消える)であり、ROMは長期のデータ保存領域。 

ROM(Read Only Memory)には、書き換え不可のマスクROMと、書き換え可能なPROM(Programmable ROM)の大きく2種類があり、PROMはさらにUV-EPROM(紫外線消去型)、EEPROM(電気消去型)、そして現代で主流のフラッシュメモリ(ブロック単位消去型)などに細分化され、用途や書き換え方法(一度きり、紫外線、電気信号、ブロック単位など)によって使い分けられます。 

主なROMの種類

  1. マスクROM (MROM)
    • 製造段階でデータが書き込まれ、後から一切書き換えができない読み出し専用メモリ。
    • 大量生産される機器の基本的なプログラム(ファームウェア)保存に適しています。
  2. PROM (Programmable ROM)
    • 製造後にユーザーが1度だけデータを書き込める(プログラムできる)ROMの総称。
  3. UV-EPROM (Ultra Violet-Erasable PROM)
    • 紫外線(UV)を当てることで記憶内容を消去し、再書き込みが可能なタイプ。
    • 消去・書き込みには専用の機器が必要です。
  4. EEPROM (Electrically Erasable and Programmable ROM)
    • 電気信号によって消去・書き込みができるタイプ。
    • 紫外線は不要で、より手軽に書き換えが可能です。
  5. フラッシュメモリ
    • EEPROMをさらに発展させたもので、ブロック単位でデータを消去・書き換えできる。
    • 専用ライタなしで書き換えが容易なため、USBメモリ、SDカード、SSDなどで広く使われ、現在のプログラマブルROMの主流です。 

まとめ(書き込み・消去の容易さ)

  • マスクROM: 書き込み・消去 ✕ (不可能)
  • UV-EPROM: ◯ (書き込み可能) / ◯ (紫外線で消去)
  • EEPROM: ◯ (電気信号で書き込み・消去)
  • フラッシュメモリ: ◯ (電気信号でブロック単位書き込み・消去) 

RAM

RAM(Random Access Memory)は、パソコンやスマホがアプリやデータを一時的に保存する、高速な「作業机」のような主記憶装置です。電源を切るとデータが消える「揮発性」が特徴で、容量が大きいほど、複数のアプリを同時にスムーズに動かせます。GB(ギガバイト)単位で表記され、一般的に8〜16GB以上が快適な動作の目安です。 

重要ポイント

  • 役割(作業机): CPUが処理するデータを一時的に記憶し、パソコンの動作速度を高速化する。
  • 揮発性: 電源を切ると、メモリ内の情報はすべて消去される。
  • ストレージ(ROM)との違い: ストレージ(HDD/SSD)は「本棚」のようにデータを永続的に保存するが、RAMより動作が遅い。
  • 容量の目安:
    • 8GB: 基本的なブラウザ作業、動画視聴。
    • 16GB: オフィスワーク、動画編集、軽めのゲーム。
    • 32GB以上: 重いゲーム、動画制作、AIの学習。 

RAMが不足すると、パソコンやスマホはデータを低速なストレージとやり取りするため、動作が非常に重くなる。 

RAMの種類は大きくDRAM(Dynamic RAM)とSRAM(Static RAM)に分かれ、DRAMはさらにDDR SDRAM(DDR3, DDR4, DDR5など)のように世代で進化し、用途に応じてLPDDR(モバイル向け)やGDDR(グラフィック用)なども存在します。主な違いは速度・コスト・消費電力で、一般的にSRAMは高速だが高価、DRAMは安価で大容量、DDR世代が進むほど高速・低消費電力になります。 

基本的な分類

  • DRAM (Dynamic RAM):
    • 特徴: 安価で大容量、リフレッシュが必要(動的)。現在主流のメインメモリ。
    • 用途: パソコン、サーバーのメインメモリ。
  • SRAM (Static RAM):
    • 特徴: 高価だが高速でリフレッシュ不要(静的)。
    • 用途: CPUのキャッシュメモリなど、高速性が求められる部分。 

補足
DRAM・・・コンデンサを集積して作っています。
SRAM・・・フリップフロップというトランジスタ回路を用いて作っています。

※トランジスタ回路は、半導体素子(NPN/PNP)を用いて微小な電気信号を増幅する「増幅回路」と、電流のオン/オフを切り替える「スイッチング回路」が基本です。

DRAMの進化(規格)

  • DDR SDRAM (Double Data Rate SDRAM):
    • DDR3, DDR4, DDR5: 世代が上がるごとに高速化、低消費電力化が進む。
    • DDR4とDDR5: DDR5の方が帯域幅(一度に転送できる量)が広く、高速。互換性はない。
  • LPDDR (Low Power DDR):
    • 特徴: 低消費電力、小型化。
    • 用途: スマートフォン、タブレット、薄型ノートPC(マザーボード直付けが多い)。
  • GDDR (Graphics DDR):
    • 特徴: 高い帯域幅と速度。
    • 用途: グラフィックボード(GPU)のメモリ。
  • HBM (High Bandwidth Memory):
    • 特徴: 非常に高い帯域幅と省スペース性。
    • 用途: AI、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)。 

モジュール(基板)の種類

  • DIMM (Dual In-line Memory Module): デスクトップPC用。
  • S.O.DIMM (Small Outline DIMM): ノートPC用、DIMMより小型。 

メモリ増設の際は、お使いのPCがどの規格(DDR4かDDR5かなど)とモジュール形状(DIMMかS.O.DIMMか)に対応しているか確認が必須です。 

誤り制御

誤り制御は、コンピュータ間通信やデータ記憶において、ノイズ等でデータが破損・消失した際に、その誤りを検知(誤り検出)し、訂正(誤り訂正)することで、伝送データの信頼性を確保する技術です。主な方式には、誤りを検知して再送を要求するARQ(再送要求)と、受信側で符号を使って訂正するFEC(前方誤り訂正)があります。 

概要

  • 目的: データの破損や抜けを検知・修正し、正しい情報を復元する。
  • 原因: 物理的な回線のノイズ、フェージングによるバースト誤り、ネットワークの混雑によるパケットロス。
  • 手法: 符号化(冗長性の付加)を行い、受信側で検査する。 

主な誤り制御方式

  1. ARQ (Automatic Repeat Request: 再送要求方式)
    • 受信側で誤りを検出した場合、送信側に再送を要求する。
    • 誤りが多い環境に強く、比較的簡単。
    • 代表例: SAW(Stop-and-Wait)、GBN(Go-Back-N)、SR(Selective Repeat)。
  2. FEC (Forward Error Correction: 前方誤り訂正方式)
    • データに冗長ビットを付加し、受信側で誤りの検出と修正を同時に行う。
    • リアルタイム性が高い(再送遅延がない)が、復号回路が複雑。
    • 代表例: ハミング符号、リード・ソロモン符号。 

代表的手法

  • パリティチェック: データの1の個数が偶数か奇数かをチェックする。1ビットの誤り検知は可能だが、訂正は不可。
  • CRC (Cyclic Redundancy Check): 多項式除算を用いて高い精度で誤りを検出する。通信プロトコル(Ethernetなど)で多く利用される。
  • ハミング符号: 複数の検査用ビットを用いて誤りの位置を特定し、訂正まで行う。 

誤りの種類

  • ランダム誤り: ビットが独立してランダムに反転する誤り。
  • バースト誤り: 連続して密集して発生する誤り(フェージング等)。 

移動無線通信やデータ通信において、これら手法を組み合わせて高信頼性を実現しています。 

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