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【プロジェクトマネージャ試験】リバースエンジニアリング

リバースエンジニアリングとは、完成した製品やソフトウェアを解析し、その構造、機能、動作原理などを詳細に分析して、元の設計情報などを明らかにする技術やプロセスのことです。通常の開発プロセスとは逆のプロセスをたどることから、「リバース(逆)」エンジニアリングと呼ばれます。 

リバースエンジニアリングの種類

リバースエンジニアリングは、対象となる製品によって大きく2種類に分けられます。

ハードウェアにおけるリバースエンジニアリング

  • 概要: 既存の機械部品や電子機器などを分解、スキャン、計測することで、その内部構造や設計データ、寸法などを取得します。
  • 活用例:
    • 部品の複製: 製造元の廃業などにより入手困難になった部品を複製する。
    • 製品改良: 既存製品の構造を分析し、改良点を見つけ出す。
    • 3Dスキャン: 3Dスキャナーを使って現物からCADデータを作成し、複製や改良に役立てる。 

ソフトウェアにおけるリバースエンジニアリング

  • 概要: 実行ファイルなどのバイナリデータを解析し、元のソースコードや設計情報を読み解く技術です。
  • 活用例:
    • マルウェア解析: ウイルスなどの悪意のあるプログラムを分析し、その動作原理や脆弱性を特定する。
    • セキュリティ強化: 自社製品のセキュリティ上の脆弱性を発見し、対策を講じる。
    • 互換性確保: 異なるソフトウェアやハードウェアとの互換性を確保するため、他社製品の設計や構造を解析する。
    • 属人化の解消: ドキュメントのない古いプログラムを解析し、仕様を明らかにする。 

リバースエンジニアリングの違法性

リバースエンジニアリング自体は、必ずしも違法な行為ではありません。公正な競争や技術研究を目的とする場合は合法とされています。ただし、解析して得られた技術情報を悪用する行為や、著作権を侵害するような複製行為は違法となります。 

対策

悪意のあるリバースエンジニアリングから自社の技術を守るためには、以下のような対策が有効です。

  • 法的措置: 著作権や特許権など知的財産権による保護を行う。
  • 技術的対策:
    • 難読化: ソフトウェアのソースコードを読み解きにくくする。
    • 暗号化: 重要なデータを暗号化する。
    • コピーガード: 不正な複製を防止するための技術を導入する。 

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