コーズリレーテッドマーケティングとは、企業が自社の製品やサービスの売上の一部を、特定の社会貢献活動(コーズ)に寄付するなどして、企業イメージの向上と販売促進を同時に目指すマーケティング手法です。英語の「Cause Related Marketing」を略して「CRM」とも呼ばれ、「コーズマーケティング」と呼ばれることもあります。
主な特徴
- 社会貢献と消費行動の結びつけ: 消費者は商品を購入することで、自身の消費行動が社会貢献につながるという満足感を得られます。
- 目的: 単なる慈善活動とは異なり、最終的には企業イメージの向上や売上・利益の増加を目的としています。
- 代表例:
- 1983年のアメリカン・エキスプレス社の「自由の女神修復キャンペーン」は有名で、カード利用1回ごとに寄付を行い、新規会員数を大幅に増加させました。
- 日本国内では、王子製紙やイオンなど多くの企業がこの手法に取り組んでいます。
- 1960年の「ベルマーク運動」は、日本における先駆けとされています。
メリット
- 消費者への訴求: 「どうせ買うなら、社会的な意義のあるものを選びたい」という消費者の心理に訴えかけ、共感を得やすい。
- ブランド価値の向上: 社会貢献活動と関連付けることで、ブランドイメージや企業評価を高めることができます。
- 企業のモチベーション向上: 社会貢献を通じて、従業員のモチベーション向上にもつながります。
注意点
- 「企業の利益のために社会貢献を利用している」といった批判を受ける可能性もあります。
- 万能な手法ではないため、慎重な戦略が求められます。

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