【応用情報技術者試験】守秘義務

守秘義務とは、職務上知り得た秘密情報を第三者に漏らしてはならないという、法律や契約によって課される義務です。弁護士や医師、公務員などの専門職には法律で定められた守秘義務があり、違反した場合は罰則の対象となります。また、一般企業においても就業規則や秘密保持契約(NDA)によって守秘義務が課され、情報漏洩は企業の信頼を失う重大な結果を招く可能性があります。

主な特徴

  • 対象者:公務員、医師、弁護士、薬剤師、弁理士、看護師、企業に勤務する従業員など、職業や職務内容によって異なります。
  • 法的根拠:職種によっては法律で守秘義務が明記されており、国家公務員法、地方公務員法、刑法などで規定されています。企業においては、不正競争防止法や就業規則、秘密保持契約が該当します。
  • 秘密の範囲:職務を通じて知り得た、他人に知られてはならない情報全般が対象となります。

職種別の守秘義務例

  • 公務員:国家公務員法や地方公務員法により、職務上の秘密や知り得た秘密を漏らしてはならないとされています。
  • 医師:医師法などにより、患者の個人的な情報や診療記録などを口外しない義務があります。
  • 弁護士:弁護士職務基本規程などにより、依頼者との間で知り得た秘密や個人情報を漏らしてはならないとされています。
  • 企業の従業員:就業規則や秘密保持契約などにより、会社の機密情報や顧客情報などを漏らしてはならない義務が課されます。

守秘義務違反のリスク

  • 刑事罰:法律で定められた守秘義務に違反した場合、刑法などの罰則が適用されることがあります。
  • 損害賠償:企業や個人に対して損害を与えた場合、損害賠償を請求される可能性があります。
  • 信用失墜:守秘義務違反は、個人や企業の信頼を大きく損ない、事業継続に悪影響を与える可能性があります。

守秘義務契約(NDA)の活用

  • 企業間や業務委託の際、秘密保持契約(NDA: Non-disclosure agreement)を結ぶことで、機密情報の取り扱いを明確にし、情報漏洩のリスクを低減させることができます。

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