タプル(tuple)とは、順序付けられた複数の要素で構成される組、またはそのデータ構造を指します。数学や計算機科学の分野で使われ、Pythonなどのプログラミング言語では、一度作成されると変更できない「不変(イミュータブル)」なリストのようなデータ型として用意されています。関数から複数の値を一度に返す際や、要素の変更を許したくない場合に利用されます。

参照:https://develop.blue/2020/02/python-use-tuple/
特徴
- 順序付けられている:要素の並びに意味があり、位置によって区別されます。
- 不変(イミュータブル):作成後に要素の追加、削除、変更ができません。
- インデックスアクセス:リストと同様に、整数型のインデックス(0から始まる)を使って要素にアクセスできます。
- アンパック:タプルの要素を複数の変数に一度に代入する「アンパック」という操作が可能です。
主な用途
- 複数の値を返す:関数から複数の異なる型の値を一度に返したい場合に便利です。
- 定数的なデータの格納:変更を想定しない、固定的な値の集まりを保持するのに適しています。
- 辞書のキー:変更できない性質から、辞書(ハッシュマップ)のキーとして使用できる場合があります。
- パフォーマンスの向上:リストと比較してメモリ使用量が少なく、実行速度が速いことがあるため、パフォーマンスが重要な場面で使用されることがあります。
リストとの違い
項目 | タプル | リスト |
---|---|---|
変更の可否 | 不変(変更不可) | 可変(変更可能) |
用途の例 | 固定的な値の集まり、複数値の戻り値 | データの追加・削除が必要な場合 |
速度 | 一般的にリストより高速 | タプルより低速になることがある |
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