ヒューリスティック評価法は、専門家が経験則やガイドライン(ヒューリスティクス)に基づいてWebサイトやアプリのUI/UX(使いやすさ)を評価する手法です。ユーザーテストと異なり、専門家が迅速に問題点を洗い出せるため、開発初期段階などでも効果的です。ただし、評価は専門家の知識や経験に依存するという側面もあります。
主な特徴とメリット
- 迅速性と効率性:実際のユーザーを募るユーザビリティテストに比べて、時間とコストを抑えられます。
- 開発初期段階での適用:開発の初期段階や、まだ具体的な製品がない段階でも評価可能です。
- 専門家の知見:専門家の視点から、一般ユーザーが見落としがちな問題点を指摘できます。
- 迅速な問題特定:迅速にユーザビリティの課題を特定し、早期の改善につなげることができます。
評価方法の概要
- 準備:「ニールセンのユーザビリティ10原則」のような公開されているガイドラインや、組織内で定めた原則をチェックリストとして用意します。
- 評価:複数名の専門家が、チェックリストに基づいてサイトやアプリを操作し、問題点をリストアップします。
- 集計・議論:各評価者がリストアップした問題点を持ち寄り、議論・集計して、評価レポートを作成します。
- 改善:抽出された問題を元に、改善策を検討・実施します。
注意点
- 評価者の主観に左右される可能性があります。
- 評価者の知識や経験が評価の質に大きく影響します。
- これらの問題を軽減するため、評価は複数人で行い、評価基準を明確にすることが推奨されます。

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