CA(認証局)の公開鍵とは、CAが発行するデジタル証明書が本物であることを確認するために使用される公開鍵です。この公開鍵は、証明書を検証するクライアント(Webブラウザなど)に事前に配布または信頼された形でインストールされており、証明書自体にCAがデジタル署名をする際に使用される秘密鍵に対応するものです。クライアントは、このCAの公開鍵を使って証明書に付けられたデジタル署名を復号し、その証明書が信頼できるCAによって発行されたものであることを検証します。
CAの公開鍵の役割
- 証明書の信頼性の保証:CAの公開鍵は、証明書の持ち主(サーバや個人)が、その公開鍵に対応する秘密鍵の所有者であることの証拠となります。
- 改ざんの検知:CAの公開鍵で署名を検証することで、証明書の内容が改ざんされていないか確認できます。
- ルート証明書:ルートCAの公開鍵は、クライアントのブラウザなどに組み込まれており、これは信頼の基盤となります。
証明書検証の流れ(例:Webサイトへのアクセス時)
- 1. サーバー証明書の取得:Webブラウザは、アクセスしようとするWebサーバーからサーバー証明書を取得します。
- 2. 署名の検証:ブラウザは、取得した証明書に付いているCAのデジタル署名を、あらかじめ信頼している(またはインストールされている)CAの公開鍵を使って検証します。
- 3. 証明書の検証完了:署名が正しく検証できれば、その証明書は信頼できるものであると判断し、対応するサーバーの公開鍵を使用して安全な通信(SSL/TLS通信)を開始します。
このように、CAの公開鍵は、公開鍵暗号基盤(PKI)における通信の信頼性を確立するための重要な要素です。
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