SMTP認証(SMTP-AUTH)とは、メール送信時にユーザー名とパスワードで送信者を認証する仕組みで、第三者によるなりすましや迷惑メール送信を防ぎます。メールソフトでSMTP認証が有効な設定を行うと、ユーザーはメール送信時にユーザー名とパスワードを入力する必要があり、認証されることでメールの送信が許可されます。
SMTP認証の目的
- なりすまし送信の防止:送信者が正規のユーザーであることを確認し、なりすましによるメール送信を防ぎます。
- 迷惑メールの抑制:第三者が他人のSMTPサーバーを不正に利用して迷惑メールを送信するのを防ぎます。
- 不正中継の防止:悪意のある第三者が自分のSMTPサーバーを中継してメールを送信することを防ぎます。
設定方法
- メールソフト(Outlook、Thunderbirdなど)のメールアカウント設定で、SMTPサーバーの「ユーザー名」「パスワード」を正しく入力します。
- 利用しているインターネットプロバイダやメールサーバーの提供する認証方法(「SMTP認証を有効にする」などのチェック項目)を設定します。
SMTP認証の利点
- インターネットサービスプロバイダ(ISP)の制限に対応:多くのISPでは、迷惑メール対策としてポート番号25番からのメール送信を規制(Outbound Port 25 Blocking)しています。SMTP認証を利用することで、ポート番号587番を利用したメール送信が可能になり、このような制限がある環境でもメール送信ができます。
- 安全なメール送信:ユーザー名とパスワードによる認証と、SMTP over SSL/TLSなどによる経路暗号化を組み合わせることで、より安全にメールを送信できます。
関連用語
- SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)::メール送信時に使われるプロトコル(通信規約)です。
- SMTPサーバー::メールの送受信を行うサーバーのことです。
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