【応用情報技術者試験】RoHS指令

RoHS指令とは、EUが電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用を制限する指令で、人の健康と環境保護を目的としています。2006年に施行され、鉛、水銀、カドミウムなど6物質が対象でしたが、後に4物質(フタル酸エステル類)が追加され、合計10物質の規制となっています。EU域内で製品を流通させるための必須条件であり、CEマーキングと適合宣言書の作成・保管が義務付けられています。

CEマーキング・・・EU(欧州連合)域内で特定の製品を販売・流通させるために、その製品がEUの指令や規則に定められた安全基準などの必須要件を満たしていることを示すためのマーク(CEマーク)を製品に表示する制度です。

RoHS指令の目的と背景

  • 目的:電気・電子機器の廃棄時に含まれる有害物質が、人や環境に悪影響を及ぼすことを防ぎ、リサイクルを促進すること。
  • 背景:2000年代初頭、電気・電子機器の埋め立て・焼却処分による鉛などの汚染が問題となり、EUが統一的な規制を設ける必要性から制定されました。

規制物質(2015年改正以降)

初期の6物質に加え、以下の4物質が追加され、合計10物質が規制対象となりました。

  1. 鉛(Pb)
  2. 水銀(Hg)
  3. カドミウム(Cd)
  4. 6価クロム(Cr(VI))
  5. ポリ臭化ビフェニル(PBB)
  6. ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)
  7. フタル酸ビス(DEHP)
  8. フタル酸ジブチル(DBP)
  9. フタル酸ブチルベンジル(BBP)
  10. フタル酸ジイソブチル(DIBP)

対象製品

  • パソコン、通信機器、家電製品など、電圧1000V以下の電気・電子機器が対象となります。

RoHS指令の影響

  • EU域内に製品を輸出する企業は、RoHS指令に適合させることが必須となります。
  • 製品にCEマークの貼付、適合宣言書の作成、技術文書の保管などが義務付けられます。

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