MTUは「Maximum Transmission Unit(最大転送単位)」の略で、ネットワーク上で一度に送信できる最大のデータサイズをバイト単位で表します。イーサネットでは一般的に1500バイトですが、インターネット回線などによって異なり、この値を超えるとパケットは分割(フラグメンテーション)されて送信されます。ネットワーク環境に合わせてMTU値を調整することで、通信効率を最適化できます。
MTUの主な特徴
- 最大転送単位: ネットワーク機器が一度に送信できる最大パケットサイズです。
- IPフラグメンテーション: 送信データがMTUを超える場合、ルーターなどがパケットを分割する処理です。
- 通信速度への影響:
- MTUが大きい場合: ネットワークが安定していれば、データが少なくまとまるため高速化が期待できます。
- MTUが小さい場合: ネットワークが不安定な場合、再送が減り、結果的に高速になることがあります。
- 経路MTU探索 (Path MTU Discovery: PMTUD): 複数のネットワークを通過する際に、分割せずに送信できる最大のMTUサイズを自動で探す技術です。
- 設定の重要性: ネットワーク環境に合わせてMTU値を適切に設定することが、通信の安定化や効率化につながります。
- 例えば、フレッツ光網ではMTUが1454バイトの場合があり、これを下回るように設定すると改善する場合があります。
- 関連技術: MTUと関連が深い技術に、TCPセグメントのサイズを調整するTCP MSS (Maximum Segment Size) があります。最適な設定により、不要なパケット分割(フラグメンテーション)を防ぎます。

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