LPWA(Low Power Wide Area)は、低消費電力で広範囲を通信できる無線通信技術の総称です。Wi-Fiのような短距離・大容量の通信とは異なり、少量データを低消費電力で長距離伝送することに特化しており、IoT分野での活用が期待されています。代表的な規格には、LoRaWANやSigfox、NB-IoTなどがあり、用途に応じてライセンス不要のノンセルラー系と、携帯キャリアのネットワークを利用するセルラー系に分けられます。
LPWAの特徴
- 低消費電力::乾電池1個で数年間の稼働が可能なほど電力消費が少ない。
- 広範囲通信::数kmから数十kmの長距離通信が可能です。
- 低コスト::広範囲にわたるネットワーク構築と多数のデバイス運用を低コストで実現できる。
LPWAの種類とネットワーク
LPWAは、利用する周波数帯域によって大きく2つに分けられます。
- 1. ノンセルラー系(アンライセンスバンド)
- 2. セルラー系(ライセンスバンド)
- 携帯キャリアが提供する無線通信網を利用する方式で、免許が必要です。
- LTE-MやNB-IoTなどが該当します。
- 携帯キャリアの既存インフラを活用できるため、広いエリアでの通信が可能になります。
主な活用事例
LPWAは、電源の確保が難しい場所や広範囲でのデータ収集が求められるIoT分野で幅広く活用されています。
- スマート農業::土壌や気候のデータを自動収集し、農作物の生育環境の最適化に役立てる。
- インフラ・公共事業::ガス・水道メーターの遠隔検針、河川や山林の環境監視、インフラ設備の遠隔監視。
- 物流・モビリティ::車両や荷物の位置情報や状態を遠隔で管理。
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