分散データベースとは?
分散データベースとは、複数のコンピュータにデータを分散して保存するデータベースです。従来の中央集権型のデータベースとは異なり、データの読み書き処理を複数のコンピュータで並列処理することで、大規模なデータや高負荷の処理にも対応することができます。
NoSQL は、従来の SQL データベースとは異なるアーキテクチャを持つ分散データベースです。NoSQL は、データの構造やデータの扱い方に制約が少なく、柔軟にデータの保存や処理を行うことができます。そのため、非構造化データや膨大なデータの保存や処理に適しています。
NewSQL は、NoSQL の柔軟性と SQL データベースの強力な機能を組み合わせた分散データベースです。NewSQL は、ACID トランザクションや SQL による複雑なクエリーをサポートすることで、NoSQL の弱点であるデータの一貫性や性能の課題を解決しています。
分散データベースのメリット
- 大規模なデータや高負荷の処理に対応できる
- データの可用性や耐障害性を向上できる
- コストを削減できる
分散データベースのデメリット
- 複雑な設計や運用が必要
- データの一貫性や性能に課題がある場合がある
分散データベースは、大規模なデータや高負荷の処理を必要とするシステムに適しています。例えば、ソーシャルメディア、ECサイト、ゲームなどのシステムで利用されています。
分散データベースの透過性
分散データベースシステムにおける透過性とは、システムを利用するユーザーが、データベースが複数の場所に分散していることを意識せずに、あたかも一つのデータベースであるかのように利用できる性質のことです。透過性には、データの分割、移動、複製、アクセス、障害、規模、並行性など、さまざまな種類があります。
分散データベースの透過性の種類
- 分割透過性:1つの表が複数のサーバーに分割されて格納されていても、ユーザーはそれを意識せずに利用できる性質です。
- 移動透過性:表が別のサーバーに移動しても、ユーザーは移動を意識せずにアクセスできる性質です。
- 複製透過性:複数のサーバーに同じ表が重複して存在していても、ユーザーは重複を意識せずにアクセスできる性質です。
- アクセス透過性:異なるDBMSや異なる場所にあるデータベースに、同じ方法でアクセスできる性質です。
- 障害透過性:分散システムの一部で障害が発生しても、ユーザーは障害を意識せずに処理を継続できる性質です。
- 規模透過性:システムの規模(サーバー数やデータ量)が変化しても、ユーザーはそれを意識せずに利用できる性質です。
- 並行透過性:複数のユーザーが同時にデータベースにアクセスしても、互いに影響を受けずに処理できる性質です。
透過性のメリット
- ユーザーは、データベースの分散構成を意識せずに済むため、アプリケーション開発や運用が容易になります。
- システムの可用性や拡張性を高めることができます。
- 地理的に分散した場所にデータを配置することで、アクセス遅延を低減できます。
透過性の例
例えば、ある表が複数のサーバーに分割されて格納されている場合、ユーザーはSQLクエリを発行する際に、どのサーバーにデータが格納されているかを意識する必要はありません。システムが自動的に適切なサーバーからデータを取得し、結果を返してくれます。
分散データベースにおける透過性は、ユーザーにとって使いやすいシステムを実現するための重要な要素です。
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