パケットフィルタリングポリシーとは、ネットワーク内のデータパケットを許可・拒否するためのルールの集合であり、送信元・宛先のIPアドレス、ポート番号、プロトコル、通信方向などの条件に基づいて設定されます。パケットフィルタリングファイアウォールがこのポリシーに従い、許可されないパケットをブロックすることで、不正アクセスを防ぎネットワークのセキュリティを維持します。
パケットフィルタリングポリシーの主な構成要素
- IPアドレス:通信の送信元と宛先のIPアドレス。
- ポート番号:アプリケーションを特定するためのTCP/UDPのポート番号。
- プロトコル:通信で使用されるTCPやUDPなどのプロトコル。
- 通信方向:パケットの送信方向(受信または送信)。
- アクション:設定した条件に一致したパケットに対して行う動作(許可または破棄)。
パケットフィルタリングポリシーの機能
- 不要なパケットの遮断:あらかじめ設定したルールに基づき、ネットワークに不要なパケットや危険なパケットの通過を禁止します。
- 不正アクセス対策:外部からの不正なアクセスや攻撃を防ぐことで、ネットワークを保護します。
- 特定のアプリケーションの制御:特定のアプリケーションが使用するポート番号を指定することで、許可されたアプリケーション以外の通信を制限できます。
メリットとデメリット
- メリット:
- ネットワークのセキュリティを向上させ、不正アクセスを防ぐ。
- 不要なトラフィックを削減し、ネットワークのパフォーマンスを維持する。
- アプリケーションごとのアクセスを細かく制御できる。
- デメリット:
- 設定にはネットワークやセキュリティに関する知識が必要となる。
- パケットのヘッダー情報のみを検査するため、パケットのコンテンツに潜む脅威は見抜けない(これはプロキシ型ファイアウォールが補う機能)。
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