データベース スキーマとは、データベースの構造を定義する設計図のようなものです。具体的には、テーブルの構成、各テーブルのカラム(列)のデータ型や制約、テーブル間の関係などを定義します。スキーマを定義することで、データの格納や管理のルールを明確にし、データベースの一貫性と効率性を保つことができます。
より詳しく説明すると:
- データベースの構造を定義:スキーマは、データベースがどのようなテーブルを持ち、各テーブルがどのようなカラムで構成されているかを定義します。
- データの型や制約を定義:各カラムに格納するデータの型(数値、文字列、日付など)や、データの制約(ユニーク、NOT NULLなど)を定義します。
- テーブル間の関係を定義:複数のテーブル間で関連性がある場合、それらの関係(主キー、外部キーなど)を定義します。
- データの整合性を保つ:スキーマで定義されたルールに基づいてデータが格納されるため、データの整合性を保つことができます。
- データベースの設計図:スキーマは、データベースの設計図として、開発者やDBA(データベース管理者)がデータベースを理解し、管理するための重要な情報を提供します。
スキーマの種類:
データベースのスキーマは、一般的に3つの階層に分けられます。
- 外部スキーマ (External Schema):ユーザーがデータベースをどのように利用するかを定義します。例えば、特定のユーザーには特定のテーブルやカラムのみを表示させるといった設定です。
- 概念スキーマ (Conceptual Schema):データベース全体の構造を定義します。エンティティ、属性、関係などを定義し、ビジネスルールを反映します。
- 内部スキーマ (Internal Schema):データを物理的にどのように格納するかを定義します。ストレージ構造やアクセス方法などを定義します。
これらの3つのスキーマは、データベースの構造を多角的に捉え、効率的で柔軟なデータベース管理を可能にします.
例:
例えば、顧客情報を管理するデータベースを考えてみましょう。この場合、スキーマは次のように定義されます。
- テーブル:
customers
(顧客テーブル)、orders
(注文テーブル)など - カラム:
customers
テーブル:customer_id
(顧客ID、主キー)、name
(名前)、address
(住所)、phone_number
(電話番号)などorders
テーブル:order_id
(注文ID、主キー)、customer_id
(顧客ID、外部キー)、order_date
(注文日)、total_amount
(合計金額)など
- 関係:
customers
テーブルのcustomer_id
とorders
テーブルのcustomer_id
が関連付けられている(顧客と注文の関係).
このように、スキーマを定義することで、データベースの構造やデータの関係性が明確になり、データの整合性を保ちながら効率的にデータを管理・利用できるようになります.
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