【応用情報技術者試験】サイバーレジリエンス

サイバーレジリエンスとは、サイバー攻撃やシステム障害が発生しても、企業の事業継続性を維持し、迅速に回復・適応する能力のことです。攻撃を防ぐだけでなく、被害を最小限に抑え、事業への影響を少なくすることを目指す、包括的なセキュリティ戦略を指します。この概念には、サイバー攻撃への予測・検知、抵抗、回復、適応といったプロセスが含まれます。

サイバーレジリエンスが求められる背景

  • 巧妙化するサイバー攻撃の増加:ランサムウェアなど、ますます高度で凶悪な攻撃が増加しています。
  • DXの進展とデジタル依存度の向上:クラウドの普及やリモートワークの拡大により、ビジネスのデジタル依存度が高まり、攻撃を受けた際の被害も甚大になる可能性があります。
  • 境界の曖昧化:社内・社外の境界があいまいになり、攻撃のリスクが高まっています。

サイバーレジリエンスを実現するための要素

  • 予測・準備:最新の情報を収集・分析し、リスクに備えた準備を整える能力。
  • 抵抗:攻撃を受けた際に、その影響を最小限に抑え、事業機能の継続を維持する能力。
  • 回復:攻撃後、事業機能を迅速かつ効果的に復旧させる能力。
  • 適応:将来の攻撃や変化に対応し、適応していく能力。

具体的な対策

  • リスク管理:情報資産の洗い出しとリスク評価。
  • セキュリティポスチャマネジメント:システムやクラウド、エンドポイントの脆弱性を可視化・監視する取り組み。
  • ゼロトラスト:すべての通信を信頼せず、厳格な認証とアクセス制御を行うアプローチ。
  • システムの冗長化とバックアップ:ハードウェアの二重化、予備システムの運用、重要なデータのバックアップ確保。
  • インシデント対応計画の整備:サイバー攻撃発生時の報告手順や体制を事前に整備する。

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