画像の符号化とは、デジタル画像データを効率的に保存・伝送するため、画素値や色情報を0と1の2進数(数値)に変換し、さらにデータ圧縮を行う技術です。劣化のない「可逆符号化」と、画質を犠牲に大幅圧縮する「非可逆符号化」があり、人間の視覚特性や冗長性を利用してサイズを削減します。

画像参照:https://innovatopia.jp/tech-social/tech-social-news/57924/
画像データのサイズ
デジタル画像のデータ容量を算出する基本手順は以下の通りです。
1. 基本の計算式
データ量 = (横ピクセル × 縦ピクセル)× 1画素あたりのビット数
※結果は「ビット(bit)」になるため、通常は8で割って「バイト(byte)」に換算します。
2. 画素数(ピクセル数)の求め方
画像の縦と横のドット数を掛け合わせます。
- 例:1920 × 1080ピクセルの画像 = 2,073,600画素
3. 画素あたりのデータ量(ビット数)
画像の色数によって1画素に必要なデータ量が異なります。
- モノクロ2値: 1ビット
- グレースケール(8bit): 8ビット(1バイト)
- フルカラー(RGB): 24ビット(8ビット×3色 = 3バイト)
計算例:フルカラー画像の場合
1024 × 768ピクセルのフルカラー画像(24bit)の計算:
- 総画素数: 1024 × 768 = 786,432画素
- データ量(bit): 786,432 × 24bit = 18,874,368bit
- データ量(byte): 18,874,368 ÷ 8 =2,359,296バイト(約2.25MB)
注意点
- 圧縮技術: JPEGなどの形式は圧縮されるため、上記計算値よりファイルサイズは小さくなることが一般的です。
- 確認方法: パソコン上では、ファイルを右クリックして「プロパティ」から正確なファイルサイズを確認できます。
画像の圧縮
画像の圧縮は、データを完全に復元できる「可逆圧縮」と、人間が気づかない情報を間引いてサイズを大幅に減らす「非可逆圧縮」に大別されます。目的に応じ、図面は可逆、Web用写真は非可逆などと使い分けます。
画像圧縮:可逆と非可逆の決定的な違い
画像圧縮は、主にデータ量の「保持」と「削減率」のどちらを優先するかで方式が分かれます。
1. 可逆圧縮
- 特徴: 圧縮したデータを解凍(展開)すると、完全に元のデータに戻る。
- メリット: 画質劣化が一切ない。
- デメリット: 非可逆圧縮に比べて圧縮率が低く、ファイルサイズが大きくなりがち。
- 用途: 図面、イラスト、医療用画像、漫画など、細かいデータ欠損が許されない場合。
- 代表的な形式: PNG, GIF, TIFF, RAW。
2. 非可逆圧縮
- 特徴: 人間の視覚で認識しにくい情報をあえて削除・間引くことで、元のデータには完全に戻せない。
- メリット: 圧縮率が非常に高く、ファイルサイズを劇的に小さくできる。
- デメリット: 圧縮を繰り返すと画質が劣化する(圧縮アーティファクトが発生する)。
- 用途: 写真など、細かい部分の情報が欠落しても問題にならない画像。
- 代表的な形式: JPEG (JPG)。
圧縮アーティファクト
JPEG画像や動画などの非可逆圧縮を行う際に、データ量を減らそうとして間引かれた情報の影響で現れる、ノイズやぼやけ、四角いブロック状の歪みを指します。
比較まとめ
| 特徴 | 可逆圧縮 | 非可逆圧縮 |
|---|---|---|
| 復元 | 完全に元通り | 元に戻せない(欠損) |
| 画質 | 劣化なし (無劣化) | 低下する可能性がある |
| 圧縮率 | 低め | 高い (サイズが小さい) |
| 主な用途 | イラスト、ロゴ、アーカイブ | 写真、Web上の画像 |
| 代表形式 | PNG, GIF, TIFF | JPEG |
用途別の選び方
- 高画質を保ちたい・編集を繰り返す: PNG、TIFFなどの可逆形式。
- Webサイトの読み込みを速くしたい・写真を載せる: JPEGなどの非可逆形式。
※近年では、高圧縮かつ高品質な次世代フォーマットとしてWebPやAVIFなども普及していますが、これらも基本的には非可逆モードが主流です。
画像形式(ファイルフォーマット)
画像形式(ファイルフォーマット)とは、写真やイラストなどのデジタルデータを保存・管理するための「形式(ルール)」のことです。JPEG、PNG、GIFなど様々な種類があり、ファイル名の末尾にある「拡張子(.jpgなど)」で判別されます。画質・容量・用途により適切な形式を選ぶことが重要です。
主な画像形式と特徴
- JPEG (JPG) (.jpg, .jpeg)
- 特徴: 写真向け。高圧縮で容量を小さくできるが、再保存で画質が劣化する(非可逆圧縮)。
- 用途: デジカメ写真、Webの画像。
- PNG (.png)
- 特徴: 画質の劣化がない(可逆圧縮)。透明な背景(透過)に対応。
- 用途: Web用のロゴ、イラスト、スクリーンショット。
- GIF (.gif)
- 特徴: 最大256色。透過やアニメーションに対応。
- 用途: アニメーション画像、色数の少ない単純な図版。
- WebP (.webp)
- 特徴: 軽量で高品質。JPEGとPNGの良さを兼ね備え、近年のWebサイトで主流。
- TIFF (.tif, .tiff)
- 特徴: 劣化がなく高品質。容量が大きい。
- 用途: 印刷・出版用。
画像形式の選び方
- 写真・フルカラー: JPEG、WebP
- イラスト・透過が必要: PNG、WebP
- アニメーション: GIF
- 印刷: TIFF
用途に合わせて適切に選択・変換することで、画質を保ちながらファイル容量を最適化できます。

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