【応用情報技術者試験】品質特性と副特性

利用時の品質

利用時の品質特性と副特性を以下に図示します。

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各特性の意味は以下の通りです。

1.有効性

設定された目標や要件をどれだけ効果的に達成できるか。

2. 効率性

リソースをどれだけ効率的に利用できるか。

3.満足性

ユーザーがどれだけ満足しているか。これはさらに4つの副特性に分けられます。

a. 実用性

ユーザーにとって実用的であり、役立つか。

b. 信用性

ユーザーに信頼感を与え、期待通りに動作できるか。

c. 快感性

ユーザーに楽しさや満足感をもたらすか。

d. 快適性

ユーザーに快適な体験をもたらすか。

4. リスク回避性

ソフトウェアが予測可能で潜在的なリスクを最小限に抑えるか。これはさらに3つの副特性に分けられます。

a. 経済リスク緩和性

ソフトウェアの利用がビジネスや経済においてリスクを軽減するか。

b. 健康・安全リスク緩和性

ソフトウェアを使用することで生じる健康や安全に関するリスクを軽減するか。

c. 環境リスク緩和性

ソフトウェアが環境に対して与えるリスクを軽減するか。

5. 利用状況網羅性

異なる状況や環境でどれだけ対応できるか。これはさらに2つの副特性に分けられます。

a. 利用状況完全性

異なる状況や文脈でどれだけ適応できるか。

b. 柔軟性

柔軟に拡張や変更ができるか。

製品の品質

製品の品質特性と副特性を以下に図示します。

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各特性の意味は以下の通りです。

6. 機能適合性

提供する機能がユーザーのニーズや期待にどれだけ適しているか。これはさらに3つの副特性に分けられます。

a. 機能完全性

必要な機能を十分に提供しているか。

b. 機能正確性

提供する機能が期待通りに正確に動作するか。

c. 機能適切性

利用者のニーズに適しているか。

7. 性能効率性

リソースの使用を最適化し、高い性能を維持できるか。これはさらに3つの副特性に分けられます。

a. 時間効率性

実行する機能が所定の時間内にどれだけ速く実行できるか。

b. 資源効率性

システムリソース(CPU、メモリ)を効果的に利用しているか。

c. 容量満足性

処理できるデータやユーザーの数に対する容量を評価。

8. 互換性

他のシステムやプラットフォームとどれだけ連携できるか。これはさらに2つの副特性に分けられます。

a. 共存性

他のソフトウェアと共存し、干渉なく使用できるか。

b. 相互運用性

他のシステムやプラットフォームと効果的に連携できるか。

9. 使用性

ユーザーにとってどれだけ使いやすいか。これはさらに7つの副特性に分けられます。

a. 適切度認識性

利用者の期待に適切に応え、理解しやすいか。

b. 習得性

初めて使うユーザーがどれだけ早く理解して使いこなせるか。

c. 運用操作性

正確な操作を提供し、ユーザーが簡単に操作できるか。

d. ユーザエラー防止性

ユーザーの誤操作を防ぎ、誤って行った場合でも影響を最小限に抑えるか。

e. ユーザインタフェース快美性

ユーザーインターフェースが美的で魅力的か。

f. アクセシビリティ

身体障害者を含む全ての人が利用しやすいか。

10. 信頼性

安定して動作し、障害やエラーが発生しづらいこと。これはさらに4つの副特性に分けられます。

a. 成熟性

どれだけ安定しており、問題なく動作するか。

b. 可用性

必要な時に利用可能であるか。

c. 障害許容性(耐故障性)

障害やエラーに対してどれだけ耐性があるか。

d. 回復性

障害から迅速に回復できるか。

11. セキュリティ

データや利用者の情報を保護し、権限のないアクセスから守ること。これはさらに5つの副特性に分けられます。

a. 機密性

データや情報をどれだけ機密に保護できるか。

b. インテグリティ

データや情報を正確に保ち、改ざんを防げるか。

c. 否認防止性

ユーザーが行ったアクションや取引を否認できないように保護するか。

d. 責任追跡性

誰が何を行ったかをトレースできるか。

e. 真正性

ソフトウェアが本物で信頼性があり、名前の盗用を防げるか。

12. 保守性

変更や修正を容易に受け入れ、保守作業がスムーズに行えること。これはさらに5つの副特性に分けられます。

a. モジュール性

構成要素が独立しており、変更や修正が容易か。

b. 再利用性

他のシステムで再利用できるか。

c. 解析性

障害の監視やログ取得が容易か。

d. 修正性

変更や修正が容易か。

e. 試験性

試験が容易に行えるか。

13. 移植性

異なる環境やプラットフォームで簡単に移植できること。これはさらに3つの副特性に分けられます。

a. 適応性

異なる環境や要件に適応できるか。

b. 設置性

インストールが容易か。

c. 置換性

新しいバージョンに簡単に置き換えられるか。

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